みーのぺーじ

みーが趣味でやっているPCやソフトウェアについて.Python, Javascript, Processing, Unityなど.

電子工作の流れ

電子工作をする時の流れをまとめました.自分用のメモです.

要件定義

作成する装置が満たすべき要求や必要な機能を列挙します.

設計

要件定義に見合う動作をする回路や仕組みを設計します.必要な部品を列挙し,手持ちがあればよいですが,なければ発注します.部品が安価ならば,不良品を考慮して余分に発注しておくのがよいです.

  • プルアップ抵抗/プルダウン抵抗は忘れがちなので注意する.動作が非アクティブ化される方向に選択する.だいたい 4.7 kΩ や 10 kΩ 抵抗ならば問題なく動作する.

ブレッドボードで組み立て

使用する部品の検品作業をします.壊れている部品は時々紛れていますし,回路に組み込んでから部品の動作確認をするよりも,単体で動作確認する方が遥かに簡単です.

  • 抵抗の値は許容範囲か.ラベルを読み間違えていないか.
  • コンデンサーの容量は許容範囲か.
  • 電線やICソケットは断線していないか.
  • LEDは発光するか.
  • スイッチは動作するか.

ブレッドボードを用いれば,ハンダ付けが不要なので,簡単に回路を変更できます.動作するかを確認し,要件定義に見合う動作をするか確認します.

ユニバーサル基板で組み立て

ブレッドボードの場合は簡単に部品が抜けてしまうので,恒久的に使用する回路ならば,ユニバーサル基板にハンダ付けして組み立てます.

ハンダ付けに必要な知識は以下の動画にまとまっています.

【永久保存版】はんだ付けのやり方を解説します【はんだづけの原理, DIP部品, 表面実装】【イチケン電子基礎シリーズ】RX-802AS - YouTube

要点を列挙します.

  • 鉛はんだは融点が低いので扱いやすい.鉛フリーはんだは廃棄時の環境負荷が低い.
  • はんだ付けの7割は道具に起因するので,温度制御はんだこてやステーション型はんだごてを用意する.
  • はんだごては350℃ぐらいに設定して使用する.
  • フラックスははんだの表面張力を下げる働きがあるため,十分に塗布する.
  • 部品の足とランドの両方をはんだごてで加熱し,はんだを流し込む.
  • なだらかな山の形のはんだが適切な量.すくなければはんだを追加し,多ければハンダ吸い取り線やこて先で一部を取り除く.
  • はんだにツノが出る場合はフラックスが不足しているので,フラックスを塗布してから再加熱する.
  • フラックスは絶縁信頼性を低下させたり,基盤に影響が出る場合があるので取り除く.無水エタノールやフラックス洗浄剤を,キムワイプに染み込ませてから歯ブラシでこする.
  • 使い終わったはんだごてのコテ先にはんだをつけて,保管中に表面が酸化しないようにする.

回路のパターンは,VCC と GND で部品を挟み込むように配置していく方針で設計すると楽です.

回路の組み立てが完成したら,まずはテスターで導通チェックをします.つながっているようで断線している箇所や,間違って繋がっている箇所がないかを確認します.この作業を怠って,ショートなどの不良が残っていると,部品が壊れるかもしれません.

問題なければ通電チェックをします.

ケースに入れる

基盤むき出しは危ないので,ケースに入れます.プラスチックケースは加工が簡単で扱いやすいです.ノイズが気になるような設計ならば,アルミケースに入れます.アルミケース加工は少し面倒ですが,アルミ板対応の電動ドリルを用意すれば意外と加工できます.直径が 5 mmを超える穴は普通のドリルでは難しいので,ステップドリルを使用します.

使用して評価する

使い勝手がよければ幸せです.改善するべきところがあれば経験値が上昇します.