みーのぺーじ

みーが趣味でやっているPCやソフトウェアについて.Python, Javascript, Processing, Unityなど.

スマートフォンをバッテリーレスにする

我が家のスマートフォン moto g6のバッテリーが膨張して,背面のパネルが浮いてしまいました.

劣化したバッテリーを使用し続けるのは危険なので速やかに廃棄するべきなのですが,バッテリー以外の機能は問題ないため,バッテリーレスにすれば引き続き使用できるのではないかと思ったので,やってみました.

バッテリーレス化

バッテリーが膨張して背面パネルが浮いていたので,バッテリーを取り外すのは簡単でした."3.8 V 2810 mAh Lithium ion polymer battery" という記載がある電池から,赤と黒のケーブルが2本出ていたので,切断して,別の電線をはんだ付けし,USB 5 VをDC-DC 降圧コンバーターで3.8 Vに降圧して供給するようにしました.

スマートフォンの携帯性が落ちるのはよくないので,USB 5 V出力が可能なモバイルバッテリーに接続して,電源を入れたところ,起動しました.使用したmoto G6 は,バッテリーでない電源も素直に受け入れる聞き分けのよい子でした.

なお,使用したDC-DC 降圧コンバーターは,HiLetgo というメーカーの3個セットで930円の安価なものですが,スマートフォンが必要な電流程度であれば問題なく動きました*1.なお,このコンバーターは初期状態で出力電圧が入力電圧と一致していて,出力電圧を調整するための可変抵抗器を回しても出力電圧が変化せず,壊れていると勘違いしやすいです.25回転ほど回すことで電圧が変化し始める仕様だそうです.これに気づかず,初期不良品と思い込み1個無駄に廃棄してしまいました.もったいない.

スマートフォンの電池残量と電源電圧の関係

今回使用したDC-DC 降圧コンバーターは出力電圧を調整することができるので,電池残量が電源電圧によって変化する様子を観察してみました.

4.01 V で 66%, 3.78 Vで37 %, 3.57 Vで 3%と表示されることが分かりました.リチウムイオン電池の放電特性を利用して電池残量を表示していることが示唆されました.

なお,3.5 Vおよび5 Vでは起動しませんでした.

一定の電圧で使用した場合の電池残量

最初は43%の残量で,あと8時間使用可能と表示されている状態から,約2週間,一定の電圧で使用してみました.

4日後には,電池残量は5日間と表示されるようになりましたが,それ以降は2週間経過しても5日間のままでした.電池残量の最大持続期間は5日間とするとAndroidで決められているのかもしれません.

(2022/03/30追記) 半年ほど使用しました.バッテリー残量のグラフがはみ出ていること以外は問題なく動作しています.

(2022/11/17追記) 1年ほど使用しました.バッテリー残量のグラフが上にもはみ出ていますが,他は問題なく動作しています.

(2023/08/01追記) 2年ほど使用しました.なぜか残量が25%から68%に増えましたが,他は問題なく動作しています.

(2024/03/24追記) 2年半ほど使用しました.問題なく動作していましたが,Android 8 が古くなったので引退させることにしました.

バッテリーレスの問題点

Google Play ストアはバッテリーの充電を開始した時に,アプリを更新するようで,バッテリーレスにするとアプリが自動で更新されなくなります.仕方がないので,気が向いた時に手動で実行しています.

まとめ

バッテリーが劣化したスマートフォンは,バッテリーレスにすることで延命できるみたいです.moto G6が素直だったので簡単でした.

スマートフォンの部品の中で,バッテリーの寿命が最も短く,次に寿命が短いのは Android OS だと分かりました.

*1:スマートフォンを起動すると,最大瞬間電流が0.86 Aで,今回使用したDC-DC 降圧コンバーターの最大出力が5 Aですので,十分に余裕があります.