みーのぺーじ

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選んではいけないメールサーバー

独自ドメインのメールアドレスを維持しようとすれば,メールサーバーを自分で用意しなければなりません.メールサーバーを提供しているサービスは多数存在しますが,品質がいまいちなサービスもありますので,見分け方を紹介します.

メールサーバーは送信するためのSMTPサーバーと受信するためのPOP / IMAP サーバーに分けられます.受信サーバーの品質はあまり問題になりませんが,SMTPサーバーの設定によっては,メールが相手に到達しなかったり,迷惑メール扱いになったりして,連絡が取れず,面倒なことに巻き込まれます.

SMTPサーバーの設定を調べる方法

SMTPサーバーの設定はサービスに登録しなくても簡単に調べられます.サービス提供側からGmailにメールを送ってもらうだけです.GmailにはSMTPサーバーの信頼度を表示する機能がありますので,これを利用します.Gmailの受信トレイで,メールのメニューから「メッセージのソースを表示」をクリックすると判定結果が表示されます.

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適切に設定されたSMTPサーバーから送信されたメールは以下のようにSPFとDKIMがPASSになります.

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SPFレコードが設定されていないSMTPサーバー

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SPFがNEUTRALになっており,DKIMは表示されません.このようなメールは迷惑メール扱いを受けやすいです.

SPFレコードが誤っているSMTPサーバー

Gmailでは黄色い背景の注意書きが表示されます.

Gmail では、このメールが本当にxxxxxxから送信されたものであることを確認できませんでした。メールに含まれるリンクのクリックや添付ファイルのダウンロード、または返信に個人情報を記載することは避けてください。

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SPFがSOFTFAILになっていますので,不審なメールとして扱うべき内容です.

メールサービスを提供する事業者からのメールがこのような不適切な設定になっている場合は,契約しないことをおすすめします.なぜならば,大抵のサービスの利用規約には「利用者が登録している電子メールアドレスを用いて利用者との連絡が取れない場合は利用を停止する」旨が記載されており,事業者からのメールが迷惑メール扱いや不達となった場合には気づけず不利益を被るからです.

みーは不適切なSMTPサーバーのせいで人生で3回面倒なことに巻き込まれた経験があるので,とても重要です.

不適切な設定のSMTPサーバーが存在する理由は,SPFやDKIMを適切に設定しなくても,メール送信そのものの仕組みではエラーにならないからだと思います.

SPFとDKIMについてはhttps://sendgrid.kke.co.jp/blog/?p=10121で詳しく解説されています.これを読めば,SPFやDKIMは適切に設定するべきだと理解できるでしょう.

メールサービスの選定基準

メールサービスの事業者から送信されたメールにSPFとDKIMの設定が適切にされていることが重要です.

サービス紹介の着飾ったトップページを読むよりも,そのサービスが送信するメール1通を確認する方が信頼できます.